今年もお茶のお稽古始まりました。
初釜とあって着物姿の生徒さんが多数を占めていたのですが、私ども夫婦はいつもの
カジュアルな服装で颯爽と登場いたしました。ロボット夫婦に和服は似合いません。
今回のテーマは「濃茶」です。ジャパニーズエスプレッソ!です。たくさん飲んでし
まうと2~3日は眠れないという、嘘か真かわからぬ噂をちらほら聞きながら、お点前
頂戴いたしました。
濃茶の後は薄茶です。足の痺れと戦いながら(ロボットなのに?)、これも修行と己
に言い聞かせお稽古させて戴きました。
それにしても、薄暗い四畳半の茶室で、立ち上る釜の湯気を見ながら、まわって来る
濃茶を飲む・・・素晴らしいではありませんか!私がかつて夢見た光景です。但し、
この足の痺れだけは考えておりませんでした。
私たち夫婦は、まだお茶に関しては初心者です。だから、お道具を拝見する場面で、
隣からまわってきた茶入を家内が手に取ろうとして転がしてしまったのは、致し方な
いと思うのです。自然の日差しのみの薄暗い茶室の中での一瞬の出来事でした。今日
が濃茶の日でよかったと思いました。濃茶のためにお茶を全部使い果たし、茶入の中
は空っぽになっていたからです。
丁度そのとき、お師匠さんは隣の部屋に下がっていたので見つからずにすみました。
もしその場にお師匠さんがいたら、私共ロボット夫婦は破門になっていたかもしれま
せん。(本当は美人でやさしいお師匠さんです。)
極寒のこの時期、茶入を転がして冷や汗かいて風邪でもひいたら大変です。稽古に精
進し、立派な茶人にならねばと強く思った次第です。茶入を転がすにしても、せめて
もう少し優雅に転がせるよう、私共夫婦は頑張りたいと思います。
「初釜や色無地で立つ躙り口」 虚知
Hatsugama ya iromuji de tatsu nijiriguchi
ロボット夫婦:お茶の稽古のときにぎこちない動きをする夫婦のこと。
ときどき茶入を転がすことがある。
色無地:黒以外の一色で染めた和服地、またはその着物。
躙り口(にじりぐち):茶室の小さな出入り口。身体をかがめてにじりながら入る。
頭を低くしないとぶつけたりする。ちなみに今回私は頭を
ぶつけました。
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